当院では女性医師による大腸カメラを行っています。
大腸カメラ検査
(下部内視鏡検査)について
内視鏡スコープを肛門から入れて、大腸の粘膜を直接観察する検査です。カメラ付きのファイバースコープを使って粘膜を直接観察することで、わずかな変化も検出します。疑わしい組織を見つけた場合は、組織の一部を採取して病理検査へ提出し良悪性の診断を行います。大腸ポリープを見つけた場合は、10mm未満であれば、同時に切除を行うこともできます。大腸がんは大腸ポリープから進行していくものが大部分なため、ポリープを早期に発見・切除できれば、罹患率を下げられる病気です。
当院では、消化器内視鏡専門医が大腸カメラ検査を行います。最新の内視鏡機器は詳細な観察を可能とし、LCI/BLIという特殊な画像強調法を用いることで、表面のわずかな色調の違い認識を可能とします。さらにAIによる診断支援技術を併用することで、切除すべきポリープの検出率を高めています。
当院では、検査時の苦痛を最小限に抑え、安全でかつ細やかな検査を心がけており、検査から結果報告、その後の治療まで分かりやすく丁寧に説明します。分からないことがございましたら、お気軽にご相談ください。
大腸カメラをお勧めしたい人
- 便秘が長引いている
- 下痢を繰り返している
- 腹痛やお腹が張ったような感じ(腹部膨満感)がある
- 便に鮮血や粘液が混ざる
- 便が残っているような感覚がある
- 便が細くなった
- 体重が減ってきた
- 貧血を指摘された
- 健康診断で便潜血が陽性だった
- 大腸ポリープを指摘されたことがある
- 大腸がんを発症した血縁者がいる
- 40歳をすぎたが、まだ大腸カメラ検査を受けたことがない
など
大腸がん早期発見の重要性
大腸がんに罹患する患者さんの数は継続して増え続けています。さらに死亡数も同様にずっと増え続けています。2020年の国立がん研究センターの統計によれば、男性では罹患数・死亡数で3位、女性では罹患数2位・死亡数1位です。男女合計では肺がんに次いで日本人を苦しめているがんなのです。
原因は、食事内容の変化(肉を多く食べ野菜が少ない)、アルコール摂取、喫煙など指摘されていますが、忘れてはならないのが遺伝的要因です。大腸がんの家族歴がある場合は、2~4倍の発症リスクがあるという報告があります。
大腸がんで何らかの症状が出る場合はかなり進行していることが多く、「症状がない=検査しなくていい」と考えるのは危険です。
大腸がんは早期発見・治療が重要な疾患です。大腸カメラ検査は、大腸がんに進行しうる大腸ポリープを早期に見つけ出すのに非常に有効な検査です。特に、40歳を超えている方は大腸がんの発症リスクが高くなるため、まず一度は大腸カメラ検査を受けるようにしましょう。
当院では、最新の内視鏡システムを駆使して、検査時の不快感や苦痛が最小限に済むよう努めています。「検査を受けてみようかな?」と思いましたら、お気軽にお問い合わせください。
当院の
大腸カメラ検査の特徴
経験豊富な医師による
大腸カメラ検査
大腸は長く・曲がりくねっている臓器です。大腸カメラ検査は、曲がった腸にスコープをスムーズに挿入していく必要があり、患者さんの受ける「苦しさ」は施行医のスキルに大きく左右されます。当院の大腸カメラ検査は、経験豊富な内視鏡専門医が行っており、患者さんの検査時の苦痛を最小限に減らすことを心がけております。医師の高いスキルを最大限発揮するため、当院では最新システムの内視鏡装置を導入しています。短時間で精緻、かつ体に優しい検査が可能です。
女性医師による
大腸カメラ検査
当院では女性が安心して検査を受けられるよう、女性医師による大腸カメラ検査を月曜日に設けています。
事前診察にて女性医師ご希望をお伝えください。
※火曜・水曜・金曜・土曜日は男性医師による検査となります。
鎮静剤を使用した苦痛の
少ない検査
当院では、大腸カメラ検査が苦手な方や検査に不安のある方に、鎮静剤・鎮痛剤を用いた検査をお勧めしております。ご希望によって眠っているような状態で受けていただけますので、ご希望の方は事前診察の際にお気軽にご相談ください。
鎮静剤をご使用になられた方は検査日当日のお車・自転車などの運転は出来ませんので、ご注意ください。
AIによる病変検出支援機能を搭載した最新の内視鏡システム
当院では、富士フイルム社において膨大な臨床データから深層学習(ディープラーニング)を活用して開発された、内視鏡診断支援機能「CAD EYE」を搭載した内視鏡機器を使用しております。医師の目とAIのサポートを駆使し、ポリープの検出率を高めます。
画像強調機能による検出率の向上
画像協調機能とは、通常光とは異なるレーザー光を診断に応用した技術です。当院の内視鏡機器にはこの画像強調機能「Linked Color Imaging (LCI)/ Blue LASER Imaging (BLI)」が搭載されております。特にLCIは、赤みを帯びている色調はより赤く、白っぽい色調はより白くなるように映し出すことで、通常光よりも早期腫瘍性病変の検出率が向上すると報告されています。
土曜日も大腸カメラ検査が可能
平日お仕事や育児などでお忙しい方でも検査を受けていただけるよう、当院では土曜日の大腸カメラ検査にも対応しています。ご希望の際は、お気軽にご相談ください。
胃カメラ検査・大腸カメラ検査の同日検査対応(Line・Webからもご予約可)
当院では大腸カメラ検査だけでなく、胃カメラ検査を同日に受けていただくことも可能です。面倒な事前の食事制限なども一回で済むので、ご多忙な方にお勧めできます。
胃・大腸の検査だけではなく、肝臓・膵臓・胆嚢・腎臓などの内臓の検査も大切です。腹部CT検査や超音波検査も同日に検査できます。
内視鏡検査時の炭酸ガス送気
大腸は曲がりくねっていることに加え、内部には細かいヒダやシワがたくさんあります。病変の見落としをなくすには、腸内に気体を送って大腸を伸ばしながら、ヒダやシワで隠れている病変部分がないかをチェックする必要があります。
一昔前の大腸カメラ検査では「空気」を送り込んでいましたが、空気は腸内での吸収が遅いため、検査後に起こる腹部膨満感が問題視されていました。当院では、空気の200倍も吸収スピードが速い「炭酸ガス」を送り込んでいます。炭酸ガスは速やかに腸の壁から吸収され、血液に混ざった後、呼気から体外へ出ていきます。検査後の腹部膨満感に悩むことなく、検査後すぐに日常生活が送れるようになります。
小さなポリープならその場で切除可能
大腸ポリープそのものは良性ですが、放置しておくと一定の確率で、がん化する恐れがあるため、見つけた場合は切除が推奨されます。
当院では、検査中に見つけたポリープは、10mm未満の大きさであればその場で切除する「ポリペクトミー(ポリープ切除術)」を積極的に行っております。
コールドポリペクトミー
(Cold Snare Polypectomy:CSP)
10mm未満のポリープに対して、スネア(輪っかの形をしたワイヤー)に引っ掛けて切除します。電気を通さずにポリープを切除する方法で、ここ10年弱で広く広まったポリープ切除方法です。通電せずに切除することから、術後の出血や穿孔(せんこう:腸に穴があく)のリスクが従来の方法に比べて極めて少ないと報告されています。しかし、今のところ切除できる大きさは10mm未満が妥当との見解がほとんどです。
※なお、10mmを以上のポリープは、切除後の出血のリスク・ポリープの遺残のリスクがあるため、当院での切除は困難と判断した場合、責任を持って切除可能な施設への紹介をさせていただきます。ご了承ください。
大腸カメラ検査終了後は
眠ったままストレッチャーで移動
当院では可動式のストレッチャーベッドを使っています。ストレッチャーベッドに横になったまま検査を受けて頂き、検査が終わりましたら、そのまま動くことなくリカバリースペースまでお運びします。鎮静剤を用いた時でも、寝たまま移動できますのでご安心ください。
リカバリースペース4人分完備
当院はプライバシーに配慮してリラックスしていただけるリカバリースペースを4人分ご用意しています。鎮静剤の効果が薄れるまで、ゆっくり安静にしていただけますのでご安心ください。
大腸カメラ検査の流れ
1予約
当院では大腸カメラ検査の予約をされる際に、大腸ポリープ切除が行われる可能性を考慮して、検査日から1週間は長距離の移動や会食などのスケジュールがないタイミングで受けていただくようお勧めしています。
また、発見されたポリープを安全に切除するために、検査前に中断していただく内服薬(抗血小板薬・抗凝固薬)がありますので、内服中の薬の詳細が分かるように準備をお願いいたします。
ホームページからの予約の方も、必ず大腸カメラの事前診察を受け、注意点や下剤の飲み方などの指導を受けてください。
ご予約はLine・Webから出来ます。都合に合わせて検査の日程を決めることが出来るので、お勧めです。大腸カメラは事前診察が必要になりますので、
検査日と事前診察の2日間のご予約をお願いします。
2前日
前日になりましたら、消化の良い食事を3食摂ってください。夕食は「19時まで」に済ませていただきます。食事メニューにつきましては、事前にお伝えしますので、指示に従ってください。夕食後は、水またはお茶で過ごしていただき、21時に指定された下剤(ラキソベロン)を飲んでください。
3当日朝
検査後まで食事はとれません。水分は、水・お茶のみ可です。
定時薬は基本的にすべて中止です。定時のインスリン注射がある方も打たないでください。高血圧の薬を服用されている方は、モビプレップ内服後に降圧薬を飲んでください。
4下剤内服
朝8時から、腸管洗浄剤(モビプレップ)を飲み始めていただきます。検査開始の20分前までに来院してください。
鎮静剤・鎮痛剤を使った検査を受けていただく際は、ご自身でお車やバイクなどを運転してご来院いただくことができません。必ず、徒歩・電車やバス、タクシー、ご家族の送迎などでお越しください。
5検査前
アクセサリー・貴重品は鍵付きのロッカーに保管いただきます。検査前に当院でご用意する検査着に着替えていただきます。鎮静剤を使う場合は、直前に鎮静剤の点滴を受けていただきます。
6検査
検査時間はおよそ15~30分です。検査の途中でポリープ切除手術や組織採取が必要になった場合は、その分時間も延長します。
7検査後
検査が終わった後は、医師による検査結果の説明が行われます。鎮静剤を使った場合は、鎮静剤の効果が薄れてから説明を行います。検査中にポリープ切除または組織採取を実施した場合は、「検査後の注意点」に関して説明があります。自宅に帰ってからも指示を守ってお過ごしください。
生検を行った場合は、結果が判明するまで2週間程要しますので、その頃に再度お越しください。
飲食は、検査終了後から2時間経過した後に行ってください。検査を受けられた日は、消化に良いものをとっていただき、ポリープ切除をされた方は激しい運動や長風呂、長距離の移動を伴う旅行・出張などは1週間行わないようにしてください。
ポリープ切除後の注意点
食事
当日は、消化の良い物を摂りましょう。脂肪分が多い食品、刺激が強い食品は避けてください。
飲酒
切除後1週間は、飲酒を避けてください。
入浴・激しい運動・重いものを持つ
入浴や運動は心拍数上昇とともに血のめぐりが良くなり、傷口からの出血リスクを高めます。また重いものを持つ作業は腹圧を高めることで、腸への負荷がかかり、こちらも出血リスクが高まります。切除後1週間は、入浴・激しい運動・重いものを持つ行為は避けてください。
旅行・出張
遠方に行くと合併症が起こった時の処置がスムーズに受けられなくなります。出張・旅行は1週間控えてください。
大腸カメラ検査の費用
3割負担 | 2割負担 | 1割負担 | |
大腸カメラ検査 | 4,800円 | 3,200円 | 1,600円 |
大腸カメラ検査+ 病理検査 |
9,000円~16,500円 | 6,000円~11,000円 | 3,000円~5,500円 |
大腸カメラ検査+ 大腸ポリープ切除 |
24,000円~32,000円 | 16,300円~21,300円 | 8,000円~10,500円 |